商談や打ち合わせのお礼メールへの返信テンプレ｜すぐ使えるシーン別例文まとめ

商談や打ち合わせが終わったあと、営業担当者から届くお礼のメールを前に「これ、返信した方がいいのかな？」「なんて書けば失礼にならないんだろう」と手が止まってしまうことはありませんか。ビジネスの場では、商談そのものと同じくらい、その後のお礼メールへの返信も相手との関係づくりに大きく影響します。

とはいえ、毎回一から文面を考えるのは大変ですし、「言い回しはこれで合っているかな」「断りたいときはどう書けばいいんだろう」など、不安になる場面も多いものです。

この記事では、商談や打ち合わせ後に届いたお礼メールに、どのように返信すればよいかを分かりやすくまとめます。基本的なマナーから、すぐに使える返信の文例、社内検討中のときやお断りしたいときの書き方まで、状況別に整理して紹介します。
ビジネスメールにあまり慣れていない方でも、そのまま少し言い回しを変えるだけで使える内容を目指していますので、ぜひ自分のスタイルに合わせて活用してみてください。

商談のお礼メールに対する返信マナーの基本

商談のお礼メールへの返信のビジネスメールマナー

商談のお礼メールをもらったときは、「一度は必ず返信する」というのが基本的なマナーです。相手は忙しい中で時間を取り、さらにお礼のメールまで送ってくれています。短い文でもかまわないので、「こちらこそありがとうございました」と気持ちを返すようにしましょう。

書き出しは、会社名・部署名・名前＋「様」、そのあとに「お世話になっております。」という流れが一般的です。たとえば、「株式会社〇〇　営業部　山田様　お世話になっております。株式会社△△の佐藤です。」という形です。名乗りまでがワンセットと思っておくと安心です。

本文では、最初に「ご丁寧なお礼のメールをありがとうございます。」と、お礼メールそのものに対する感謝を一言入れると、印象がやわらかくなります。そのうえで、「先日はお時間をいただきありがとうございました。」と、あらためて商談の場をつくってくれたことへのお礼を添えます。
商談の内容に軽く触れ、「〇〇の説明はとても分かりやすく、社内でも検討したいと考えております。」のような一文があると、相手も安心できます。

文章の長さは、読みやすさを意識して簡潔にまとめるのがおすすめです。あれもこれもと書き足すより、「挨拶 → お礼 → 一言コメント → 結び」の流れに収めると、すっきりしたビジネスメールになります。
最後は「今後ともよろしくお願いいたします。」などで締め、署名を忘れずつけておきましょう。

言葉遣いは、敬語を意識しつつも、かたくなりすぎない程度がちょうどよいバランスです。「了解しました」はくだけた印象があるので、「承知いたしました」「かしこまりました」に言い換えるなど、取引先にふさわしい表現を選ぶようにすると安心です。

商談のお礼メールへの返信のタイミングと期限

商談のお礼メールへの返信は、なるべく早いタイミングで返すことが大切です。目安としては、メールを受け取ってからその日のうち、遅くとも「翌営業日まで」に返信するイメージを持っておくとよいでしょう。やり取りの間があきすぎると、「届いているかな？」と相手に余計な不安を与えてしまいます。

もし仕事が立て込んでいて返信が遅くなってしまった場合でも、そのまま放置するより、あらためて返信したほうが丁寧です。「ご返信が遅くなり申し訳ございません。」と最初にお詫びを入れたうえで、お礼の言葉を書けば、失礼にはなりません。数日程度の遅れであれば、正直に一言添えるだけで十分です。

「返信不要」と書かれたお礼メールを受け取ることもありますが、商談で実際に会って話したあとのメールなら、短い一文でも返しておくと、関係づくりの面ではプラスに働きます。どうしても時間が取れないとき以外は、「ご丁寧にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。」といった短い返信を返すことを意識するとよいでしょう。

商談のお礼メールへの返信が不要のケース

商談のお礼メールには、基本的には一度返信するのがマナーですが、すべてのメールに必ず返さなければいけないわけではありません。状況によっては、返信しなくても失礼には当たらないケースもあります。

① 明らかな自動送信・一斉送信のお礼メール

こんな特徴があるメールは、個別の返信を前提としていないことが多いです。

このような場合、返信しなくてもマナー違反とは見なされにくいです。
どうしてもお礼や一言を伝えたいときだけ返信すればOK、くらいの感覚で大丈夫です。

② 文面に「返信不要」とはっきり書いてある場合

本文の最後などに、こんな一文があるパターンです。

この場合、相手は「返事させて負担を増やしたくない」という気遣いから書いていることが多いので、
忙しいときは、そのまま返信しなくても問題ありません。

③ セミナー・展示会など“半分イベント”に近い商談後

たとえば、こんなケースです。

このような場合、相手は「興味があれば返事をください」くらいの温度感で送っていることが多く、
特に質問や依頼がなければ返信しなくても大きな問題にはなりません。

もちろん、話を深めたい・資料がほしいなどがあれば、こちらから返信して話を進めればOKです。

④ すでに別のメールや電話で正式なやり取りが済んでいるとき

たとえば：

など、すでに他の手段で十分なお礼と連絡が済んでいる場合は、
あえてお礼メールに対してもう一通返信しなくても、失礼と感じられる可能性は低めです。

返信が必要か迷ったら

次の2つで考えると判断しやすくなります。

1. 自分あての“個別の”お礼か？
   → 個別なら、基本は返信する。
2. 相手は返事を期待していそうか？
   → 「お時間をいただきありがとうございました」「ご検討のほどよろしくお願いいたします」など、
   ちゃんとした文面で名前も入っているなら、短くても一度返したほうが安心。

商談のお礼メールへの返信の件名と書き方

商談のお礼メールに返信するとき、件名はあまり難しく考えなくて大丈夫です。基本は、相手から届いた件名をそのまま使い、「Re:」が付いた状態で返信するのがいちばんシンプルで分かりやすい方法です。たとえば、相手の件名が「本日の商談のお礼」なら、こちらから送るときも「Re:本日の商談のお礼」のままで問題ありません。

件名を変えないメリットは、メールのやり取りがひとつのまとまりとして表示されることです。受信した側も、「あの商談のお礼についての返信だな」とすぐに分かりますし、後から検索するときも見つけやすくなります。そのため、特別な理由がなければ、基本的には件名をいじらないほうが楽です。

どうしても件名を整えたい場合は、内容がすぐイメージできるシンプルな言い回しにしましょう。たとえば、次のようなパターンがあります。

• 「先日の商談のお礼について」
• 「本日の商談のお礼とご連絡」
• 「商談のお礼と資料確認のご報告」

どれも難しい言い方は使わず、「何についてのメールなのか」が一目で分かるようになっています。件名だけがとても丁寧すぎたり、逆にくだけすぎたりすると、本文とのバランスが悪く感じられることがありますので、「普段のビジネスメールと同じくらいの丁寧さ」を目安にすると書きやすくなります。

商談のお礼メールへの返信の例文とシーン別テンプレ

打ち合わせや商談のお礼メールへの返信の基本例文

ここでは、どんな場面でも使いやすい「基本形」の返信文をまとめます。相手が来社したとき、自分が訪問したとき、どちらにも使えるような形にしてあるので、相談内容に合わせて言い回しを少し変えて使ってみてください。

◆パターン1：もっともシンプルな基本形

件名：Re: 本日の打ち合わせのお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。

本日はお忙しい中、打ち合わせのお時間をいただきありがとうございました。
また、ご丁寧なお礼のメールまで頂戴し、重ねて御礼申し上げます。

本日伺った内容は社内でも共有し、検討を進めてまいります。
何か確認事項が出てまいりましたら、あらためてご連絡いたします。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△
TEL：
MAIL：

「とりあえず一通返したい」というときに使える型です。どの業界でもほぼ違和感なく使えます。

◆パターン2：相手が来社してくれたときの基本形

件名：Re: 本日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。

本日はご来社いただき、誠にありがとうございました。
また、ご丁寧なメールまでお送りくださり、感謝申し上げます。

ご説明いただいたサービスの内容は、大変わかりやすく参考になりました。
社内でも前向きに検討させていただきます。

取り急ぎお礼と受領のご連絡まで申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

「ご来社いただき」「お越しいただきました」など、相手が足を運んでくれたことをねぎらうひと言を入れるのがポイントです。

◆パターン3：自分が先方を訪問したときの基本形

件名：Re: 先日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

お世話になっております。
株式会社△△の△△です。

先日はご多忙の中、お時間を頂戴しありがとうございました。
本来であればこちらからお礼をお伝えすべきところ、
先にご丁寧なメールをいただき、恐縮しております。

商談の中でお伺いした内容は、弊社としても非常に興味深く感じております。
社内で検討のうえ、あらためてご連絡差し上げます。

引き続きよろしくお願い申し上げます。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

「本来はこちらからお礼を…」という一文を入れると、相手への敬意が伝わりやすくなります。

◆パターン4：内容はありがたいが、すぐには進めないときの基本形

件名：Re: 本日の打ち合わせのお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。

本日は丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。
また、お礼のメールまで頂戴し感謝申し上げます。

ご提案の内容は前向きに検討したい一方、
現在の社内状況を踏まえますと、短期間での判断が難しい状況です。
まずは社内で整理のうえ、今後の進め方についてあらためてご連絡いたします。

ひとまずお礼まで申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

はっきり断るのではなく、「すぐには決められないが、きちんと考えています」という気持ちを伝えたいときに使える形です。

初回商談のお礼メールへの返信例文集

初めての商談のあとに届くお礼メールには、少しだけ丁寧さを増した文面で返しておくと、その後の関係づくりがスムーズになります。ここでは、初回ならではの「はじめまして感」を大事にした例文をいくつか紹介します。

◆パターン1：対面で初めて会ったあとの返信

件名：Re: 本日はありがとうございました

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
株式会社△△の△△です。

初めてお目にかかりましたが、御社の取り組みについて詳しくお話を伺うことができ、
大変参考になりました。
また、このような機会を設けていただきましたこと、心より感謝申し上げます。

本日伺った内容は社内でも共有し、弊社としてどのようにお役に立てるか検討いたします。
今後の進め方につきましては、改めてご相談させてください。

今後とも末永くお付き合いいただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

初回であることに触れ、「初めてお目にかかりましたが…」とひと言入れると、丁寧でやわらかい印象になります。

◆パターン2：オンラインでの初回商談後に送る返信

件名：Re: 本日のオンライン商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。

本日はオンラインにてお時間をいただき、ありがとうございました。
また、お礼のメールまでお送りいただき重ねて御礼申し上げます。

画面共有を通じてサービスの内容を詳しくご説明いただき、
初回にもかかわらずイメージをつかみやすく、大変助かりました。

社内での検討が進みましたら、次の打ち合わせの日程についてご相談させてください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

オンライン商談では、「オンラインにて」「画面共有」などの一言を入れるだけで、状況が伝わりやすくなります。

◆パターン3：初回だが、今は検討中で時間がかかりそうなとき

件名：Re: 先日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

お世話になっております。
株式会社△△の△△です。

先日は初めての商談の機会をいただき、誠にありがとうございました。
また、ご丁寧なメールを頂戴し、重ねて御礼申し上げます。

ご紹介いただいた内容は大変興味深く拝見しておりますが、
社内の他部署とも相談しながら検討を進めているため、
結論までに少しお時間をいただく見込みです。

進捗がまとまりましたら、こちらから改めてご連絡いたしますので、
少々お待ちいただけますと幸いです。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

初回なので印象を悪くしないようにしつつ、「時間がかかる」ことをやんわりと伝えています。

◆パターン4：初回で好印象だったときに前向きさを伝える返信

件名：Re: 本日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

本日は初めての商談にもかかわらず、
とても丁寧にご説明いただきありがとうございました。
株式会社△△の△△です。

御社の事例や活用イメージを具体的にお話しいただき、
弊社としても導入後の姿をイメージしやすくなりました。
社内でも前向きに検討したく考えております。

まずは本日の内容を整理し、来週中を目安に社内での方針をまとめる予定です。
そのうえで、あらためて次回のお打ち合わせについてご相談させてください。

今後ともぜひよろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

「前向きに検討しています」と伝えることで、相手も安心して次の動きをイメージしやすくなります。

◆パターン5：初回だが今回で見送りたい場合のやわらかい返信

件名：Re: 先日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

先日はお忙しい中、初回のお打ち合わせの機会をいただきありがとうございました。
株式会社△△の△△です。

ご紹介いただいたサービスの内容は大変魅力的でしたが、
現在の社内方針との兼ね合いから、今回は導入を見送らせていただくことになりました。

お時間を割いて詳しくご説明いただいたにもかかわらず、
このようなご連絡となりましたこと、心苦しく存じます。
まずはお礼とご報告まで申し上げます。

また別の形でご一緒できる機会がございましたら、その際はぜひよろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

初回からのお断りは気を遣いますが、「社内方針」「今回は見送り」といった言い方でやわらかく伝えると、角が立ちにくくなります。

社内検討用商談お礼メールへの返信テンプレ

商談のあと、「社内で検討します」と伝えたい場面はとても多いですよね。ここでは、そんなときにそのまま使いやすい返信テンプレをいくつか紹介します。どれも、相手への感謝と「ちゃんと社内で検討していますよ」という気持ちが伝わる形にまとめています。

◆テンプレ1：ごくベーシックな社内検討パターン

件名：Re: 先日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。

先日はお忙しい中、商談の機会をいただき誠にありがとうございました。
また、ご丁寧なお礼のメールまで頂戴し、重ねて御礼申し上げます。

当日お伺いした内容と、ご送付いただいた資料は、現在社内にて検討を進めております。
〇月〇日頃までに一度社内方針を整理し、あらためてご連絡差し上げる予定です。

しばらくお時間を頂戴いたしますが、ご理解いただけますと幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

「いつごろ社内の方針が出そうか」を軽く書いておくと、相手も待ちやすくなります。

◆テンプレ2：関係部署が多く、時間がかかりそうなとき

件名：Re: 本日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

お世話になっております。
株式会社△△の△△です。

本日は商談のお時間をいただき、誠にありがとうございました。
また、早速のお礼のメールも頂戴し、重ねて御礼申し上げます。

ご提案いただいた内容につきましては、関係部署も交えて社内で慎重に検討しております。
複数部門での確認が必要なため、結論まで少しお時間を頂戴する見込みです。

進捗があり次第、こちらからあらためてご連絡いたしますので、
恐れ入りますが、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

「慎重に検討」「複数部門で確認」といった言葉で、急いでいないわけではないことをやんわり伝えられます。

◆テンプレ3：前向きに進めたい気持ちを強めに伝えるケース

件名：Re: 先日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。

先日は商談のお時間をいただき、ありがとうございました。
ご丁寧なお礼のメールまで頂戴し、感謝申し上げます。

ご説明いただいた内容は、弊社としてもぜひ前向きに検討したいと考えており、
すでに社内関係者に共有のうえ、導入の可否やスケジュールを確認しております。

〇月〇日までには一度方向性をお伝えできるよう進めておりますので、
その頃にあらためてご連絡いたします。

今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

「ぜひ前向きに検討したい」とひと言入れるだけで、相手の安心感はかなり変わります。

◆テンプレ4：現時点では難しそうだが、すぐに断りたくない場合

件名：Re: 本日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

本日はお忙しい中、詳しいご説明をいただきありがとうございました。
株式会社△△の△△です。

大変興味深い内容ではございましたが、現状の体制や予算の状況を踏まえますと、
すぐに導入を決めることが難しい状況です。

ただ、将来的な選択肢の一つとして検討を続けたいと考えておりますので、
社内で情報を共有したうえで、改めてタイミングを見てご相談させてください。

この度は商談の機会をいただき、あらためて御礼申し上げます。
今後とも何かとお世話になるかと存じますが、よろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

はっきり「今は難しい」と伝えながらも、今後のつながりを残す言い回しにしています。

お断りや保留時の商談お礼メールへの返信

商談のお礼メールに返信するとき、「今回は見送りたい」「まだ社内で決まっていない」という場面もありますよね。そんなときは、

この3つを意識して書くと、角が立ちにくくなります。

1. いきなり断らず、必ず先にお礼を書く

お断りや保留の内容を伝えるときも、最初は「商談の時間をとってくださったこと」や「メールをもらったこと」へのお礼から入りましょう。

このような一文を最初に入れるだけで、読み手の受け止め方がかなりやわらかくなります。

2. 保留したいときの書き方（社内検討中）

まだ社内で話し合いをしている途中で、決めきれていない場合は、「検討中であること」と「いつ頃また連絡できそうか」を伝えると親切です。

▼保留返信の例文

件名：Re: 先日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。

先日は商談のお時間をいただき、誠にありがとうございました。
また、ご丁寧なお礼のメールまで頂戴し、重ねて御礼申し上げます。

ご提案いただいた内容につきましては、現在社内にて検討を進めております。
関係部署とも相談しているため、結論まで少しお時間を頂戴する見込みです。

〇月〇日頃を目安に一度方針をご連絡できればと考えておりますので、
恐れ入りますが、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

はっきりとした返事がまだ出せないときでも、「いつ頃また連絡するか」を書いておくと、相手も安心して待つことができます。

3. 今回はお断りしたいときの書き方

どうしても「今回は見送りたい」と判断した場合でも、言い方しだいで印象は大きく変わります。ポイントは、

の3つです。

▼お断り返信の例文（一般的なパターン）

件名：Re: 本日の商談のお礼

株式会社〇〇〇〇
営業部　〇〇 〇〇様

お世話になっております。
株式会社△△の△△です。

本日はお忙しい中、商談のお時間をいただきありがとうございました。
また、ご丁寧なお礼のメールまで頂戴し、重ねて御礼申し上げます。

いただいたご提案は大変魅力的ではございましたが、
現在の社内体制や予算の状況を踏まえ、今回は見送らせていただくこととなりました。

貴重なお時間を割いて詳しくご説明いただいたにもかかわらず、
このようなご連絡となりましたことを心よりお詫び申し上げます。

まずはお礼とご報告まで申し上げます。
今後また別の形でお力添えいただける機会がございましたら、その際はぜひよろしくお願いいたします。

株式会社△△
〇〇部　△△ △△

「御社の内容がよくないから」という印象にならないように、「社内体制」「予算」といった自社側の事情に触れると、関係を悪くしにくくなります。

4. 今回は見送りだが、将来の可能性は残しておきたいとき

「今すぐは無理だけれど、条件が変われば検討したい」というケースもあります。そのときは、今後の話ができる余地を残す一文を足すとよいでしょう。

▼将来の可能性を残すお断りの例

ご提案の内容は、将来的な選択肢の一つとしてはぜひ検討したいと考えております。
社内の状況が変わりましたら、あらためてご相談させてください。

完全に扉を閉めるのではなく、「今はタイミングが合わない」という空気が伝わるように書くのがポイントです。

商談のお礼メールへの返信マナーまとめ

ここまで、商談のお礼メールへの返信の考え方や、さまざまな例文を見てきました。商談、お礼、メール、返信――この4つがセットになる場面は、とても多くあります。

毎回ゼロから悩むのではなく、自分なりの型やお気に入りの言い回しをいくつか持っておくと、落ち着いて対応できるようになります。今回の内容をベースに、自社やご自身のスタイルに合った文章に少しずつ育てていってみてください。