ビジネスの現場では、取引先やクライアント、そして社内メンバーとのやり取りの中で、どうしても「催促メール」が必要になる場面があります。とはいえ、あからさまに急かしてしまうと相手に不快感を与えたり、信頼関係を損ねてしまうこともあります。そんな時に役立つのが「やんわり」と伝える表現です。
社外の相手には丁寧さを重視しつつ、納期や支払いなどを自然に確認できる工夫が求められます。一方、社内の上司や同僚、後輩には関係性に合った言い回しで、柔らかく依頼や確認を行うことが大切です。
本記事では、ビジネスシーンで活用できる「やんわりとした催促メール」の書き方を、社外向けと社内向けに分けて紹介します。状況ごとに参考にできる文例をまとめていますので、相手との関係を大切にしながらスムーズに業務を進めるヒントとしてご活用ください。
- ビジネスで使えるやんわりとした催促メールの基本マナー
- 社外向けに配慮した催促メールの書き方と文例
- 社内向けに役立つ催促メールの表現とシーン別文例
- 相手との関係を保ちながら行動を促すメールの工夫
社外への催促をやんわり伝えるビジネスメール
●社外相手に配慮するやんわりポイント
●社外取引先への納期確認メール例
●社外クライアントへの返信催促の書き方
●社外への支払い依頼をやんわり伝える方法
社外向け催促メールの基本マナー
社外へ送る催促メールでは、相手との信頼関係を損なわない表現が大切です。まず件名はシンプルかつ分かりやすく、「ご確認のお願い」「納品予定について」など用件が一目で伝わる言葉を選びます。本文は冒頭で相手への感謝や日頃のお礼を伝え、いきなり用件に入らないことで柔らかな印象を与えられます。
催促の内容を記す際は、強い言い回しを避け「ご都合はいかがでしょうか」「恐れ入りますがご確認いただけますと幸いです」といった敬語を用いるのがポイントです。さらに、期限や必要な対応を具体的に書き添えることで、相手が行動しやすくなります。最後に「引き続きよろしくお願いいたします」と添えることで、角の立たないビジネス文面に仕上がります。
社外相手に配慮するやんわりポイント
社外の相手には、社内よりも一層ていねいな言葉遣いと配慮が求められます。まず「催促」という直接的な言葉は避け、代わりに「ご確認」「ご対応」「お手数をおかけしますが」など柔らかいフレーズを使うと安心感を与えられます。
また、相手の状況を考慮した一文を入れると、圧迫感を与えずに依頼できます。例えば「ご多忙のところ恐縮ですが」「ご事情もおありかと思いますが」などの前置きが有効です。さらに、相手にとってのメリットや対応の必要性を簡潔に示すと、依頼の受け止め方が変わります。
やんわりとした催促は、相手に「急かされた」と感じさせずに行動を促せる点が強みです。丁寧な敬語と相手への配慮を重ねることで、信頼を保ちながら必要な対応を得られる文章になります。
社外取引先への納期確認メール例
納期に関する確認は、相手の進捗を尊重しつつ明確に伝えることが大切です。
-
納期のご確認について(〇〇案件)
-
納品状況のご確認(〇〇案件)
-
納品スケジュールのご確認(〇〇案件)
納期が近づいてきたときの確認メール
件名:納期のご確認について(〇〇案件)
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。□□株式会社の××です。
〇月〇日に納品予定の〇〇案件につきまして、
進捗の状況をご確認させていただきたくご連絡いたしました。
恐れ入りますが、予定通り〇月〇日にお納めいただけそうか
ご一報いただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
□□株式会社
××
納期が過ぎても納品が確認できないときのメール
件名:納品状況のご確認(〇〇案件)
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。□□株式会社の××です。
〇月〇日納期分としてお願いしておりました〇〇案件について、
本日時点で納品を確認できておらず、ご連絡させていただきました。
すでにお手配済みでしたら恐れ入りますが、確認にお時間をいただければ幸いです。
未着の場合、今後の対応についてご教示いただけますと助かります。
お忙しい中恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
□□株式会社
××
急ぎの案件で早めの進捗確認をしたいときのメール
件名:納品スケジュールのご確認(〇〇案件)
〇〇株式会社
△△様
いつも大変お世話になっております。□□株式会社の××です。
〇月〇日に納品予定の〇〇案件について、
社内調整の関係で早めに進捗を確認できればと考えております。
差し支えなければ、現状の進行状況と納品予定に変更がないかを
ご教示いただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
□□株式会社
××
社外クライアントへの返信催促の書き方
クライアントからの返信が滞っている場合は、催促の意図が伝わりつつも圧迫感を与えない文章を心がけます。
-
先日のご連絡について(〇〇案件)
-
ご提案資料のご確認について
-
お見積もり依頼のご確認について
案件に関する返信が遅れているときの催促メール
件名:先日のご連絡について(〇〇案件)
〇〇株式会社
△△様
いつも大変お世話になっております。□□株式会社の××です。
先日ご連絡差し上げました〇〇案件について、
ご確認いただけておりますでしょうか。
社内調整のため、〇月〇日までにご回答をいただけると大変助かります。
もし不明点や追加資料が必要な場合は、遠慮なくお知らせください。
ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
□□株式会社
××
提案資料を送った後に反応がないときの催促メール
件名:ご提案資料のご確認について
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。□□株式会社の××です。
先日お送りしました「〇〇に関するご提案資料」について、
ご確認いただけましたでしょうか。
次回のお打ち合わせ準備のため、
〇月〇日までにご意見をいただけると幸いです。
すでにご返信いただいている場合は、行き違いの際はご容赦ください。
引き続きよろしくお願いいたします。
□□株式会社
××
見積もり依頼への回答が遅れているときの催促メール
件名:お見積もり依頼のご確認について
〇〇株式会社
△△様
平素より大変お世話になっております。□□株式会社の××です。
先日ご依頼させていただきました見積もりの件について、
その後のご状況はいかがでしょうか。
弊社内での検討スケジュールがございますため、
〇月〇日までにお知らせいただけると助かります。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
□□株式会社
××
社外への支払い依頼をやんわり伝える方法
支払い依頼のメールは、相手に不快感を与えないよう特に丁寧さが求められます。
-
お支払いのご確認について(〇月分)
-
ご請求分のお支払い確認について
-
お支払いに関するご確認のお願い
支払い期日前にやんわり依頼する場合
件名:お支払いのご確認について(〇月分)
〇〇株式会社
△△様
いつも大変お世話になっております。□□株式会社の××です。
先日ご請求させていただきました〇月分の件につきまして、
〇月〇日がお支払い期日となっておりますので、ご案内申し上げます。
ご多忙の折恐縮ですが、ご都合のよいタイミングで
お手続きいただけますと幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
□□株式会社
××
支払い期日を過ぎても確認できない場合
件名:ご請求分のお支払い確認について
〇〇株式会社
△△様
平素より大変お世話になっております。□□株式会社の××です。
〇月〇日までにご請求申し上げておりました〇月分のお支払いにつきまして、
本日時点で着金を確認できておらず、ご連絡差し上げました。
すでにお手続き済みでございましたら、行き違いとなり恐れ入ります。
未手続きの場合には、恐れ入りますがご確認いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
□□株式会社
××
繰り返し依頼が必要な場合(催促の色を弱めたいとき)
件名:お支払いに関するご確認のお願い
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。□□株式会社の××です。
先日ご案内いたしました〇月分のご請求について、
ご確認いただけましたでしょうか。
もしすでにお手配いただいておりましたら恐縮ですが、
念のためご連絡させていただきました。
ご都合のよろしい際にお手続きをお願いいたします。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
□□株式会社
××
社内でのビジネスでやんわり伝える催促メール
●社内向けやんわり催促のポイント
●上司宛てに失礼にならない催促メール
●社内メンバーへの資料依頼メール例
●後輩に業務を促すやんわり催促メール
社内での催促メールの基本姿勢
社内で催促メールを送る場合、相手との立場や関係性を意識することが欠かせません。同じ組織内でのやりとりなので、必要以上に硬くする必要はありませんが、砕けすぎると礼儀を欠いた印象になります。まずは「お忙しいところ失礼します」「先日の件についてご確認させてください」といった一文を入れると丁寧さを保ちながらスムーズに本題へ入れます。
また、社内では相手の業務状況をある程度把握しているケースが多いため、「進行中の案件でご多忙かと思いますが」など相手を気遣う言葉を添えると安心感を与えられます。さらに、依頼内容は簡潔にまとめ、「〇日までに確認をお願いします」と期限を明確に伝えると、受け手が動きやすくなります。
社内向けやんわり催促のポイント
社内へのやんわりした催促では、相手に「責められている」と感じさせないことが重要です。特に同僚や後輩に対しては「〇〇の件、その後いかがでしょうか」「進め方で不明点があれば教えてください」と、相手をフォローする姿勢を見せると受け止めやすくなります。
上司に対しては敬語を崩さず、「ご確認いただけますと助かります」「お時間のある際に拝見いただければ幸いです」と控えめな表現にすると角が立ちません。また、社内全体で共有する必要がある場合は「念のため確認のためにご連絡しました」といった言い回しを使うと自然です。
やんわりとした表現を意識することで、同じ組織の中でも良好な関係を保ちながら必要な行動を促すことができます。
上司宛てに失礼にならない催促メール
上司に送る催促メールでは、指示を仰ぐ姿勢を崩さず、あくまで「確認をお願いする」という立場で書くことが大切です。
-
資料ご確認のお願い(〇〇案件)
-
打ち合わせ日程のご確認について
-
報告書ご確認のお願い(〇〇案件)
承認が必要な資料を確認してもらいたいとき
件名:資料ご確認のお願い(〇〇案件)
〇〇部
△△部長
いつもお世話になっております。□□の××です。
先日お送りしました〇〇案件に関する資料について、
ご確認いただけましたでしょうか。
社内での次の工程に進めるため、〇月〇日までに
ご確認いただけると大変助かります。
お忙しい中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
□□ ××
打ち合わせ日程の決裁が必要なとき
件名:打ち合わせ日程のご確認について
〇〇部
△△部長
お世話になっております。□□の××です。
先日ご相談させていただいた〇〇案件の打ち合わせ日程について、
ご都合を伺えればと存じます。
〇月〇日または〇月〇日で候補をいただいておりますが、
部長のご予定を優先して調整したく存じます。
お手すきの際にご確認いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
□□ ××
報告書の確認が遅れていて締め切りが迫っているとき
件名:報告書ご確認のお願い(〇〇案件)
〇〇部
△△部長
平素よりお世話になっております。□□の××です。
〇月〇日提出予定の報告書について、
部長のご確認をお願いしたくご連絡いたしました。
締め切りが〇日と迫っておりますため、
恐れ入りますが、ご確認いただけますと大変助かります。
ご多忙のところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
□□ ××
社内メンバーへの資料依頼メール例
同僚やチームメンバーへの資料依頼は、協力をお願いする姿勢を示すのが効果的です。
-
資料ご共有のお願い(〇〇プロジェクト)
-
会議用資料のご準備について
-
参考資料ご依頼(至急)
プロジェクト進行のために必要な資料を依頼するとき
件名:資料ご共有のお願い(〇〇プロジェクト)
〇〇さん
お疲れさまです。□□の××です。
現在進めている〇〇プロジェクトに関して、
先日お話に出ていた〇〇資料を拝見できればと思いご連絡しました。
可能であれば〇月〇日までに共有いただけますと助かります。
お手すきの際で構いませんので、よろしくお願いします。
□□ ××
会議前に事前資料を依頼するとき
件名:会議用資料のご準備について
〇〇さん
お疲れさまです。□□の××です。
〇月〇日の会議に向けて、〇〇の内容をまとめた資料を
ご用意いただけますでしょうか。
参加メンバーで共有したいので、前日までにいただけると助かります。
急ぎのお願いとなり恐縮ですが、どうぞよろしくお願いします。
□□ ××
急ぎで参考資料を依頼するとき
件名:参考資料ご依頼(至急)
〇〇さん
お疲れさまです。□□の××です。
急ぎで恐縮ですが、△△案件に関する過去の資料を
確認したくご連絡しました。
本日中に確認が必要なため、可能であれば
ご対応いただけますと大変助かります。
ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。
□□ ××
後輩に業務を促すやんわり催促メール
後輩に対しては、上から指示するような調子ではなく「サポートする気持ち」を表現するのが効果的です。
- 〇〇案件の進捗について
- 〇〇資料のご準備について
- 修正依頼の件について
進捗をやんわり確認したいとき
件名:〇〇案件の進捗について
〇〇さん
お疲れさまです。□□の××です。
お願いしていた〇〇案件ですが、現在の進捗はいかがでしょうか。
進める中で不明点や困っていることがあれば、遠慮なく教えてください。
必要に応じてサポートしますので、確認でき次第ご連絡いただけると助かります。
引き続きよろしくお願いします。
□□ ××
締め切りが近い業務をやんわり促したいとき
件名:〇〇資料のご準備について
〇〇さん
お疲れさまです。□□の××です。
〇月〇日が提出期限の〇〇資料について、準備の状況はいかがでしょうか。
期限が近づいているので、進捗を教えていただけると安心です。
もし調整が必要であれば一緒に検討しますので、早めに共有いただければ幸いです。
よろしくお願いします。
□□ ××
修正依頼した内容をやんわり再確認したいとき
件名:修正依頼の件について
〇〇さん
お疲れさまです。□□の××です。
先日お願いした〇〇の修正について、その後の状況を伺えればと思いご連絡しました。
急いでいるわけではありませんが、進め方を把握しておきたいので教えてください。
もし不明点や追加で相談したいことがあれば、いつでも声をかけてください。
どうぞよろしくお願いします。
□□ ××
催促メールをビジネスでやんわり伝えるメール例文まとめ
ビジネスシーンでの催促メールは、相手に不快感を与えずに行動を促すための大切なスキルです。特に「やんわり」とした言い回しや配慮を取り入れることで、相手との信頼関係を損なうことなく、必要な対応を得られる可能性が高まります。
社外向け・社内向けを問わず、状況ごとに適切な表現を選ぶことが重要です。今回ご紹介した文例を参考にしながら、自分の業務に合わせて調整してみてください。
メール文面のちょっとした言葉選びを変えるだけで、相手の受け止め方や反応は驚くほど変わります。ぜひ明日からのビジネスメールに「やんわりとした催促」を取り入れ、信頼を深めながらスムーズに業務を進めてみてください。