メールを送るとき、どんな締めの言葉を使えばよいか迷う場面は多いものです。相手やシーンに合わせて表現を少し変えるだけで、読み手に与える印象は大きく変わります。丁寧に伝えたいとき、気軽に終えたいとき、体調を気づかいたいときなど、状況ごとにぴったり合う言い回しを知っておくと、メールの文面がぐっと読みやすくなります。
この記事では、日常のやり取りからビジネス・就活の場面まで使える「締めの言葉」をわかりやすくまとめています。相手に負担をかけず、気持ちよく読んでもらえる表現ばかりなので、メールを書くときにそのまま活用しやすい内容になっています。用途に合わせて使いやすい締め方を知り、スムーズなコミュニケーションに役立ててみてください。
- シーン別に使えるメールの締めの言葉
- 丁寧な伝え方や気遣いが必要な場面での表現
- 相手や立場に合わせた締め方の選び方
- 季節・体調・依頼など用途別の自然な言い回し
メールで使える締めの言葉の基本とポイント

●ビジネスメールでの締めの言葉の使い分け
●お礼を伝えるメールの締めの言葉の工夫
●ご自愛を添える体調気遣いメールの締め方
●謝罪メールにふさわしい締めの言葉の使い方
●「以上」で締めるメール表現の正しい使い方
カジュアルなメールで使える締めの言葉のポイント
カジュアルなメールでは、相手との距離感を大切にしながら、気軽に読みやすい雰囲気で終わらせるのがポイントです。かしこまった表現を無理に使う必要はなく、普段の会話に近い言い回しのほうが自然に伝わります。たとえば「じゃあね」「またね」「よろしくね」「助かったよ!」のような短いひとことは使いやすく、気軽に返事しやすい印象を相手に与えます。
また、相手の気持ちや状況に軽く触れるひとことを添えるのもおすすめです。「体調に気をつけてね」「無理しないでね」「時間あるときに返信してね」など、優しい言葉で締めると丁寧さも感じられます。カジュアルでも雑に感じられないよう、明るく前向きな表現を心がけると、読み終わりの印象がよくなります。
ビジネスメールでの締めの言葉の使い分け
ビジネスメールでは、状況や相手の立場によって締めの言葉を変えることが大切です。たとえば、お願いごとをする場合は「お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。」のように、相手への気遣いを添えると丁寧に伝わります。お礼を伝えたいときは「いつもありがとうございます。」や「ご対応いただき感謝いたします。」など、素直な気持ちを短くまとめると相手が読みやすい形になります。
謝りたい場面では、「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」のように落ち着いた言い回しで締めると誠意が届きます。やり取りが続く場合には「引き続きよろしくお願いいたします。」と添えると、流れが自然になります。相手との関係やメールの内容に合わせて表現を選ぶことで、よりスムーズなコミュニケーションにつながります。
お礼を伝えるメールの締めの言葉の工夫
お礼を伝えるメールでは、相手が読んだときに温かい気持ちになるような締めのひとことを入れると印象がよくなります。たとえば「本当に助かりました。ありがとうございました。」のように、感謝の気持ちをはっきり言葉にすると、相手も気持ちよく読めます。短くまとめたいなら「ありがとうございました。」だけでも十分ですが、状況に合わせてひとこと添えると丁寧です。
また、相手が時間を使ってくれたときには「お忙しいところ対応いただき、ありがとうございました。」のように気遣いを入れると伝わり方がやわらかくなります。今後も連絡が続きそうな相手には「今後ともよろしくお願いいたします。」と続けると、自然な終わり方になります。相手の行動や気持ちを思い出して書くと、よりあなたらしいお礼になります。
ご自愛を添える体調気遣いメールの締め方
体調を気遣うメールを締めるときは、相手を気づかう気持ちが伝わる言い回しを選ぶことが大切です。「どうぞご自愛ください。」という言葉はやさしい雰囲気があり、季節の変わり目や忙しそうな相手に向けて使いやすい表現です。特に相手の体調が心配なときは、「くれぐれもご自愛ください。」と少し丁寧にすると安心してほしい気持ちが伝わります。
また、具体的な状況に触れるのも自然です。「寒さが続きますので、ご自愛ください。」「最近ご多忙と伺いましたので、どうかご無理なさらずに。」など、相手の状態に合わせたひとことが入るとより気遣いが感じられます。ただし、体調について踏み込みすぎると失礼にあたる場合があるので、あくまでもやわらかく、さりげなく添えるのがポイントです。
謝罪メールにふさわしい締めの言葉の使い方
謝罪メールを締めるときは、まず相手に迷惑をかけた気持ちを素直に伝えることが大切です。「この度はご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。」のような落ち着いた表現がよく使われます。大げさな言い回しを使う必要はなく、丁寧さと誠意があれば十分伝わります。
さらに、今後の対応について軽く触れると、相手も安心しやすくなります。「今後はこのようなことがないよう気をつけます。」のように短い言葉で添えると自然です。また、謝りながらも押しつけがましくならないよう、「お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」など、相手への敬意を忘れずに締めくくると、やわらかい印象になります。
謝罪メールは気持ちが重くなりやすいので、言葉を詰め込みすぎず、ゆっくり落ち着いた文でまとめると読みやすくなります。
「以上」で締めるメール表現の正しい使い方
「以上」という言葉は、メールの締めに使われることが多く、全体を簡潔にまとめたいときに便利です。ただし、使い方を間違えると少し冷たい印象になることもあります。そこで、「以上、よろしくお願いいたします。」のように続けて書くことで、丁寧さを保ちながらメールを締めることができます。
報告や共有が目的のメールでは、「以上、ご連絡いたします。」のように使うと自然にまとまります。内容を淡々と締めたいときにも向いていますが、あまり突き放した感じにならないよう、最低限の気遣いのひとことを足すと安心感が出ます。
シンプルな言葉ですが、相手との関係性やメールの流れに合わせて使えば、短くても丁寧な印象で終えることができます。
締めの言葉をシーン別に使い分けるための実践ガイド

●社内メールや同僚向けの締めの言葉
●返信を促すメールにふさわしい締めの言葉
●先生や目上に向けた配慮あるメール締め表現
●面接後・就活メールの締めの言葉
●年末年始・季節のあいさつを含むメールの締めの言葉
取引先へのメールで用いる締めの言葉
取引先へ送るメールは、信頼感や丁寧さが伝わる締めの言葉を選ぶことが大切です。
① 依頼したいとき
お忙しいところ恐れ入りますが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。
② 資料確認をお願いするとき
お手すきの際にご確認いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
③ 見積もりをお願いするとき
お忙しい折恐縮ですが、お見積もりいただけますと幸いです。
④ スケジュール調整をお願いするとき
ご都合のよい日時をお知らせいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
⑤ お礼を伝えて締めるとき
この度は迅速なご対応を賜り、誠にありがとうございました。
⑥ 返信を促したいとき(やわらかめ)
お手数をおかけしますが、ご返信いただけますと大変助かります。
⑦ 返信期限を伝える必要があるとき
恐れ入りますが、〇日までにご返信いただけますと幸いです。
⑧ 謝罪後に丁寧に締めたいとき
ご迷惑をおかけし申し訳ございません。今後ともよろしくお願いいたします。
⑨ 商談や打ち合わせ後の締め言葉
本日はお時間をいただき、誠にありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
⑩ 関係を長く大切にしたい相手に
今後とも変わらぬお付き合いを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
社内メールや同僚向けの締めの言葉

社内や同僚に向けたメールでは、取引先ほど形式ばらず、自然で読みやすい締め方を選ぶとスムーズです。
① ちょっとした依頼をしたいとき
お手すきの際にご対応いただけると助かります。よろしくお願いします。
② 小さなお願いや確認を依頼するとき
確認だけお願いできますか?よろしくお願いします。
③ 仕事を手伝ってもらった後のお礼として
今回は本当に助かりました。ありがとうございます!
④ 情報共有メールを締めたいとき
以上、よろしくお願いします。ご不明点があればお知らせください。
⑤ 返信がほしいとき(やわらかく)
時間のあるときに返事をもらえると助かります。よろしくお願いします。
⑥ 上司へ控えめに依頼するとき
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認いただけますと幸いです。
⑦ ミスの軽いお詫びをしつつ締めるとき
ご迷惑をおかけしました。今後気をつけますのでよろしくお願いします。
⑧ 急ぎの対応をお願いしたいとき
急ぎで恐縮ですが、ご対応いただけると助かります。
⑨ プロジェクト仲間など親しい同僚に送るとき
よろしくです!また何かあれば連絡ください。
⑩ 朝礼・会議後のフォロー連絡を締めるとき
引き続きよろしくお願いします。何かあれば気軽にご連絡ください。
社内だからこそ気軽に書けますが、読みやすさと気遣いを忘れずにそっと添えることで、毎日のやり取りがよりスムーズになります。
返信を促すメールにふさわしい締めの言葉

返信が必要なメールでは、相手が負担に感じないようにしながら、自然に返事をお願いする締め方が大切です。
① やわらかく返信をお願いしたいとき
お手すきの際にご返信いただけますと助かります。よろしくお願いいたします。
② 急ぎではないが返事が必要なとき
お時間のあるときにお返事をいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
③ 返信期限をやさしく伝えたいとき
恐れ入りますが、〇日までにご返信いただけますとありがたいです。
④ 重要な確認が必要なとき
ご確認のうえ、ご返信いただけますようお願いいたします。
⑤ 同僚に気軽に返事をお願いするとき
時間があるときに返信もらえると助かります。よろしくお願いします。
⑥ 上司へ失礼なくお願いするとき
お忙しいところ恐縮ですが、ご確認後にご返信いただけますと幸いです。
⑦ 依頼内容を確認して返事がほしいとき
ご確認のほどお願い申し上げます。お返事をお待ちしております。
⑧ 情報共有後、返事が必要なとき
ご確認いただき、お返事いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
⑨ 返信が遅れても構わないと伝えたいとき
お時間に余裕のあるときで構いませんので、ご返信いただけると助かります。
⑩ 取引先へ丁寧に返事をお願いしたいとき
恐れ入りますが、ご確認後ご返信賜れますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
ポイントは「急いでほしい気持ち」と「相手への気遣い」をどちらも入れること。押しつけがましくならず、やわらかい雰囲気で締めると好印象です。
先生や目上に向けた配慮あるメール締め表現

先生や目上の方へ送るメールでは、敬意が伝わる落ち着いた言い回しが向いています。
① 丁寧にお願いしたいとき
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
② やわらかく確認を依頼したいとき
ご確認いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
③ お礼を伝えて締めたいとき
本日はお時間をいただき、誠にありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
④ 急ぎではないが返事がほしいとき
お手すきの際で構いませんので、ご返信いただけますと幸いです。
⑤ 体調を気づかう言葉を添えたいとき
季節柄、ご無理のないようお過ごしくださいませ。今後ともよろしくお願いいたします。
⑥ 謝りたい内容を丁寧に締めるとき
ご迷惑をおかけし申し訳ございません。今後ともご指導のほどお願いいたします。
⑦ 指導・助言をお願いしたいとき
ご指導いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
⑧ 依頼の重さをやわらげたいとき
お手数をおかけしますが、ご対応いただければ大変ありがたく存じます。
⑨ 会議・面談後に送るとき
本日は貴重なお時間を賜り、ありがとうございました。引き続きよろしくお願い申し上げます。
⑩ 長いメールの最後をやさしく締めるとき
長文失礼いたしました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
丁寧でありながら重たすぎない締め方にすることで、読み手に負担をかけず、気持ちよく読んでもらえるメールになります。
面接後・就活メールの締めの言葉

面接後や就活に関するメールでは、丁寧さと前向きな姿勢が伝わる締め方を意識すると良い印象につながります。
① 面接後のお礼を丁寧に伝えたいとき
本日はお時間を頂き、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
② 選考の結果を待つ姿勢をやわらかく示したいとき
お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
③ 説明会・面談後に簡潔に締めたいとき
この度は貴重なお話を伺う機会を頂き、誠にありがとうございました。
④ 次の選考についての連絡をお願いしたいとき
お手数をおかけしますが、次の選考についてご連絡いただけますと幸いです。
⑤ 就活書類の送付後に締めるとき
ご確認のうえ、ご検討いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
⑥ 返事を穏やかにお願いしたいとき
お忙しいところ恐縮ですが、お返事を頂ければ幸いです。
⑦ 面接でのフォロー連絡を送るとき
本日は貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。引き続きよろしくお願い申し上げます。
⑧ 説明会参加後のフォローを丁寧にまとめたいとき
本日は丁寧にご説明いただき、誠にありがとうございました。
⑨ 志望度の高さを自然に示したいとき
御社で働ける日を楽しみにしております。何卒よろしくお願いいたします。
⑩ 選考辞退ではなく気持ちを整えて締めたいとき
ご多忙のところ恐縮ですが、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
就活メールは硬すぎても重く感じられるため、落ち着いた表現を中心に、必要以上に飾りすぎない言い回しを心がけると好印象です。
年末年始・季節のあいさつを含むメールの締めの言葉
季節のあいさつを含めてメールを締めるときは、その時期ならではの言葉を軽く添えるだけで、やわらかく温かい文章になります。
① 年末のあいさつを添えて締めたいとき
本年も大変お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
② 年始のあいさつを丁寧に伝えたいとき
本年も何卒よろしくお願いいたします。皆さまのご健康とご活躍をお祈り申し上げます。
③ 冬の気遣いと一緒に締めたいとき
寒さが続きますので、どうぞご自愛くださいませ。
④ 春の季節感を入れてやわらかく締めるとき
季節の変わり目ですので、体調にお気をつけてお過ごしください。
⑤ 夏の暑さへの気遣いを添えたいとき
暑い日が続きますので、どうぞお体にお気をつけくださいませ。
⑥ 梅雨の時期にやさしく締めたいとき
雨の多い季節ですので、どうぞご無理のないようお過ごしください。
⑦ 秋の季節感を少し入れたいとき
朝晩冷えてまいりましたので、ご体調には十分お気をつけください。
⑧ 年度末のあいさつを含めて締めたいとき
年度末のお忙しい時期かと思いますが、どうぞご自愛くださいませ。
⑨ 年始の挨拶と依頼をまとめたいとき
新年早々恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
⑩ 季節の効いた丁寧なまとめ方をしたいとき
季節柄ご自愛のうえ、今後ともよろしくお願い申し上げます。
季節の変化や行事に合わせて軽く触れることで、形式ばかりにならず、やさしい雰囲気でメールを締めることができます。
メールの締めの言葉まとめ
メールの締めの言葉は、ただ文章を終わらせるためのものではなく、相手に「読みやすかった」「丁寧だな」と感じてもらうための大切な部分です。まずは、どんな場面なのかを軽く意識して選ぶことがポイントになります。お礼なら「ありがとうございました。」、お願いごとなら「よろしくお願いいたします。」など、基本の形を押さえておくと迷いにくくなります。
さらに、相手との関係や状況に合わせて少しだけ言い回しを変えると、より自然で気持ちのよい締め方になります。たとえば「お忙しいところ恐れ入りますが…」と添えるだけで配慮が伝わりますし、「ご自愛ください」のような言葉を季節に合わせて使うと、やさしい印象になります。
いくつかの表現をストックしておき、その中からその時のメールに合うものを選ぶだけでも、毎回のやり取りがぐっとスムーズに。硬くなりすぎず、相手に気持ちよく読んでもらえる言葉を選ぶことが、締めの言葉をうまく使うコツです。

